ココナッツオイルとは？

数年前にミランダ・カーが火付け役となり一気にブームになったココナッツオイル。
ヤシの木の中のココヤシという種類だけがココナッツを実らせます。
成熟したココナッツの内側には胚乳と呼ばれる白い部分を搾ってとれるのがココナッツオイルです。
今回はそんなココナッツオイルについて詳しく紹介いたします！

ココナッツオイルを摂取するメリットとは？

ココナッツオイルの最大の特徴は中鎖脂肪酸を豊富に含むことです。
中鎖脂肪酸を含む食材が少ない中、含有量が抜群に多いのがココナッツオイルです。
中鎖脂肪酸は素早く吸収・分解されエネルギーになるので、脂肪でありながら肥満や脂質異常症の原因にならず、また、動脈硬化の抑制に役立つので、ダイエットに向いていると巷で言われているのです。
加えて、中鎖脂肪酸は腸の代謝を促してくれるので、便秘の改善にも効果的だとも言われています。
他にも、腸で消化・吸収された中鎖脂肪酸がケトン体へと変化し脳へいき、脳を活性化させることで、アルツハイマー病を改善させたり、活性酸素の除去や、コレステロール値や中鎖脂肪値を下げてくれたり、インスリンの利用効率を上げたといった報告もあります。
また、中鎖脂肪酸に含まれているラウリン酸は、免疫力をアップしてくれるので、病原体に感染しにくい身体にもしてくれます。
ココナッツオイルには含まれるビタミンEも多く含まれていますが、ビタミンEが不足していると月経不順にもなることもあります。
ココナッツオイルは摂取するだけで、生活習慣病を防ぐことができたり、健康な身体をつくってくれる優れものなのです。

ココナッツオイルを肌に塗るメリットとは？

ココナッツオイルに豊富に含まれる中鎖脂肪酸には、ラウリン酸が多く含まれています。
ラウリン酸は、母乳に含まれる成分としても有名ですよね。
生まれたばかりの赤ちゃんは母乳だけで成長していくことを考えると、すごいパワーを持っているものだということが分かると思います。
ラウリン酸の作用として、抗菌、抗炎症(抗酸化)などの作用があります。
抗菌作用としては、湿疹、にきび、ヘルペス、水虫などの細菌が原因である肌トラブルに効くなど、抗炎症作用としては、やけど、紫外線のアフターケアなどに効くことが証明されています。
また、ココナッツオイルにはビタミンEも豊富に含まれています。
ビタミンEの作用として、皮膚の血行促進や、保湿、シミ、くすみなどの予防が言われています。
ココナッツオイルに関してこんな話があります。
古くからココナッツオイルをヘアケアに使用してきたポリネシア地方の人々が年をとっても髪が黒々と豊かに生えている人が多いというのです。
白髪や抜け毛予防など、頭皮のアンチエイジングとしても効果があるんですね。
口から摂取するだけでなく、お肌に塗っても効果のある、まさに「奇跡のオイル」です。

ココナッツオイルの抽出方法について

ココナッツオイルの効能を紹介しましたが、用途によってオイルは使い分ける必要があります。
抽出方法によっては、ココナッツオイルの優れた成分があまり残っていなかったり、食用には適していないなど、買う前にきちんと確認しなくてはなりません。
ココナッツオイルの抽出方法によって、エキストラヴァージンココナッツオイル(またはヴァージンココナッツオイル)、RBD(Refined精製 Bleached漂白 Deodorized脱臭)ココナッツオイルや精製ココナッツオイルなどと分けられています。
主な抽出方法をご紹介します。

①低温圧搾(コールドプレス)、発酵分離法　※エキストラヴァージンココナッツオイル
殻を割って果肉を取り出し、低温で圧搾します。
圧搾して取れたものは、ココナッツの水分・油分・ミルクが混ざっているため、油分だけを取り出すために、常温で数日間発酵させて分離させます。
→ココウェル

②低温圧搾(コールドプレス)、遠心分離法　※エキストラヴァージンココナッツオイル
①と同様にココナッツの水分・油分・ミルクを圧搾し、遠心分離機にかけて油分を分離させます。
短時間、低コストで作れますが、この方法だと、ミルクに栄養素が残りやすくなってしまったり、水分が残ってしまったり、劣化が早い場合があります。
→ブラウンシュガーファースト

③乾燥圧搾法　※RBDココナッツオイルや精製ココナッツオイル
殻を割って果肉を取り出し、熱風や天日干しで乾燥させ水分を飛ばした後、オイルを圧搾します。
その際にカビが生えたり、臭くなってしまうので、化学溶剤を使い精製する必要があります。
また、熱を加えているため、失われる栄養分もありますが、水分が残りにくいため、品質が安定しているというメリットもあります。

④一貫低温工程　※エキストラヴァージンココナッツオイル
殻を割って果肉を取り出し、細かくし、10～15度の冷気で乾燥させます。
低温圧搾機(30度以下)で圧搾します。
→COCO999

⑤自然分離法　※エキストラヴァージンココナッツオイル
殻を割って果肉を取り出し、熱をかけずに低温圧搾させ、油分が自然に分離するのを待ちます。
油分のみを取り出して、ガーゼで濾過し、不純物を取り除いたものをじっくり養生させ、余分な水分を蒸発させます。
全て人の手で行われているため、時間がかかり、コストも上がってしまいます。

ココナッツオイルの香りや味を楽しみたい方はエキストラヴァージンココナッツオイルを、香りが苦手だけどココナッツオイルを使いたいという方はRBDココナッツオイルや精製ココナッツオイルを使うなど、用途によって、どのオイルが合っているか使い分けるのがいいですね。
食用として売られているものは、肌に使うことを考えられていないので、使う前にパッチテストをして確認するのもお忘れなく。

身体にも肌にも良いココナッツオイルをどんどん取り入れていきたいですね。